乱数とは何か

ランダムに選んだ数のことを乱数と言います。より厳密には、独立に (independent) かつ同じ一様分布から生成 (identically distributed) される(i.i.dという) 確率変数の系列の実現値を乱数と読んでいます。なので、確率変数の実現値の間に相関がある場合は乱数とは言えませんし、一様分布から生成していると言えない場合にも乱数とは言えません。 なお、暗号理論・暗号技術では乱数といえば一様乱数、すなわち一様分布から出てきた乱数を指すのであって、正規分布や $\chi^2$ 分布から出てきたものは断らない限りは乱数と読んでいないようです。

乱数が生成できているか否かを判定する方法については、過去には、出力された列の乱数らしさについてMartin-Loefランダムネスや (同じことですが) Kolmogorov複雑性による定義もなされましたが、これは計算可能ではなく現実に暗号に応用しようという時に役に立つものとは言い難いものでした。今では、思いつく限りの統計的検定に合格するものであれば乱数らしいだろうと考えます。

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